6月23日は 沖縄戦終結から76年の「慰霊の日」です。
先の大戦の全戦没者の御霊に対し、謹んで哀悼の誠をささげ、
世界の恒久平和を祈念し正午の時報にあわせて黙祷を行いました。
そして、黙とうの後に
「どんなに時代(とき)が変わっても」という曲を
放送いたしました。
この曲は元中学校音楽教諭 大浜安功(やすよし)様が
慰霊の日に合わせて作詞・作曲したそうです。
以下大浜様よりのコメントと曲の歌詞です。
今日は身内であるカナシばあさんが76年前の沖縄戦で
失った悲しみを歌で届けます。
実はこのカナシばあさんは14年前亡くなりましたが、
戦死した夫の清介じいさんの帰りをずっと待っていたのです。
二人が結婚して子どもが生まれて幸せに暮らしていた時、
戦争が始まりました。招集令状が届き、清介じいさんは
戦場に行くことになりました。
カナシと小さい子ども達は戦争に行く清介を見送り、
海の見える坂道(四号線)でお別れをしました。
手を振って「生きて帰って、また一緒に暮らそうね」と
約束して戦争に行きました。
カナシは夫の清介が生きて帰って来ますように、と毎日
祈りました。
ある日、戦争中に手紙が届いたそうです。
「生きているよ、戦争が終わったら一緒に暮らせる日が楽しみだよ」
そして「僕は死なないから心配しないで」と書かれた手紙でした。
その後戦争は激しくなりました。
カナシは見送った坂道で夫の帰りを待つ日々が続いたそうです。
終戦をむかえ長い時が過ぎ 突然、夫の名前が書かれた黒いペン
(万年筆)が届きました。
沖縄本島 北部の伊江島で戦死したとの知らせでした。
でも夫が戦死した事が信じられず毎日毎日あの坂道で
無事を祈りながら帰りを待っているカナシでした。
空を見て夫の名前を呼んだり、遠い青い海を眺めて夫を思ったりと
希望を持ち続けていました。
そしてカナシばあさんは14年前に亡くなりました。
「やっとおじいさんに会える」と言っているような表情で
天国へと旅立ちました。
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